第2028話 ■ラジオショッピングへの違和感

 日中、仕事をしながらラジオを点けていることが多い。番組の中で、通販のコーナーがある。家電品だったり、食品関連だったり、時間帯によってスポンサーはほぼ固定で、日々商品を変えて紹介している。一方、テレビでは、専用の通販番組は多いし、専用のチャンネルまでもある。

 そんな中、ラジオの番組内で行われる通販コーナーへの疑問。テレビショッピングの場合は、画面に映っている登場人物のすべてが売り手側の人である。商品を紹介している人はもちろん、司会者も売るがための立場の人である。これに対し、ラジオショッピングは番組のパーソナリティーに対し、商品の紹介者が(遠隔地からの音声だけだったりで)話しかけるスタイルを取っている。

 この場合のパーソナリティーの立場が微妙なのである。商品紹介者との掛け合いの受け手として、商品をほめなければならない。その商品が売れた方が良いと多少は思っているかもしれないが、売り手側の人ではなく、やはりどこか他人事のようだ。たまには、「これ、自分も買いました」という場合があるものの、ほとんどの場合は「安いですね」「いいですねー」「これは便利」程度の言葉でお茶を濁している。たまに「これ欲しいです」と発することはあるものの、本当に自ら買っている感じではない。

 たぶんあれは、かまってあげないといけないパーソナリティー側もつらいんだと思う。妙に声を張って盛り上げようとしている感じやほめるための合いの手の言葉にイタさすら感じてしまう。

(秀)