第2080話 ■メールを有償化してみる案
毎朝、私の朝はゴミ捨てから始まる。リアルなゴミ捨てではなく、メールのスパムメールを一気に捨てる。メールフィルターで全ては自動化できないので、一応目視でのタイトルチェックはするが、そのほとんどは英文のもので、これらは一気に捨てる。別に夜中にばかりこれらのゴミメールが来るわけでなく、日中にも届く、使用しているメールアドレスが多いせいでもあるが、毎日のゴミメールの数は100~200では到底済まない。
悪質な詐欺メールも多い。「通販サイトのアカウントを停止した」、「銀行口座のセキュリティ強化のお知らせ」、これ以外にも様々な詐欺メールが毎日大量に届く。明らかに日本人ではない雑な日本語のものも多い。ID、パスワードを聞き出したり、クレジットカードの情報を取得するのが目的だろう。メールの発信元はなりすませ、誤魔化すことができるので、本当にうまく偽装すれば、もうちょっと信憑性が持たせることもできるのに、どこか雑なままである。
メールのヘッダーには様々な経路情報などが残っているので、その気になって機械を使って解析するようになれば、メールの真贋を見分けることはある程度できるのでは、と思ったりもするが、万全でないことは分かる。一方、Webサイトならば、ドメインの所有者やサーバーの情報は特定できるのだから、どうしてこれらを取り締まれないんだろう、と思う。
実際の被害者はクレジットカード会社となる。例えば私が騙されて、カードが不正使用され、私に請求が来たとしても自分が買っていないことが証明されれば(海外での使用や購入品の配送先が変な場合等)、その支払いは免れる。クレジットカード会社が騙されたことになって、この場合の被害者となる。さらに、実際の被害は保険で補償されているかもしれない。だったら、このような被害を受ける金融系の会社がもっと本気で対策に乗り出して良さそうだが、その気配は今のところない。警察もスキルと人材の不足か。
毎日毎日、大量のゴミメールが送信されているのは、メールが無料で送れるからだ。詐欺メールなんか、毎日何万、何十万ものメールを送っているはず。例え、相手が引っ掛からなくても、別に費用が掛からないから、構わず送り続ける。郵便などでは到底考えられない規模である(郵便を使った架空請求も確かにある)。メールフィルターで弾くのも良いがその性能にはまだ疑問がある。
そこで私は、メールも有償化しても良いのではないかと思う。企業側としては、サイト等での広告などには金を払っているのだから、メールだけタダっていうのが変だったとでも思って欲しい。これで詐欺メールやゴミメールを送ってくる量は大幅に削減できるだろう。そこで集まったお金で、IT被害者の救済やIT不正の監視強化。それにIT人材の養成や新たな税金の様に、国家財政の一部として、コロナ対策でばらまいた金の回収にあててもらえれば良い。
新規格のメールは、プロバイダーでの認証と課金承認を経ないと相手に届かない様にするなどで、個人での使用には、プロバイダー料金で何とか調整できる程度の金額で。課金の仕組みについては、誰か頭の良い人、考えてください。
(秀)
-
前の記事
第2079話 ■ワクチン打ちますか? 2021.01.28
-
次の記事
第2081話 ■なぜ「再生」にこだわるのか? 2021.01.30