盆休みに帰省した際に三十数年ぶりに先輩と会って、近況の報告から郷土の活性化までと幅広い雑談を交わした。常日頃思うことだが、郷里の人が思っているほど、地元の情報は外部に出ていないし、地元の人の大半はそのことに気が付いていない。全国区の話題なんか、はなわの「SAGA/佐賀」以来ないと、私としては思っている。

 別に私の郷里に限らず、地方は疲弊し衰退している。特に街の中心部が空洞化し、商業施設は郊外へと活力が移動しているが、それらは地元の資本ではなく、外部の企業に依るところが多く、古くからある商店街はシャッター街となっていることは全国的にほぼ共通のことだと思う。

 元の賑やかだった頃を何とか復活できないかという思考は、かなり難しいものだと思う。人々の生活スタイルが変化し、それに伴い街も変わって来たわけで、全体最適の観点からそのスタイルを選んだ人が多かったというわけだ。人に寿命があるように、街にも寿命がある。

 街の再興を掛け、外部からの来訪者を如何に集めるかということに腐心している例はとても多いが、もはや地方都市の多くは同じような顔つきになり、「伝統」は確かに観光資源になるが、そうでないとわざわざ足を運ばせるような要素を新たに見出すことは難しい。

 そこで私が思うことは、来訪者の数を増やしてどうにかしようという他人の財布を宛てにするようなことではなく、その地元に住む人が日常的に楽しめるような街にすることが先決だということだ。別に街というインフラを使用しなくても良い。何かの真似事で良いだろう。自分たちが楽しめることを自分たちで考えて実行することだ。さあ、知恵を出せ!。

 人が活性化しないと街は活性化しない。そんな活力もない街には、来訪者を受け入れる魅力が感じられないと思っている。

(秀)