私が中高生だった当時、月曜深夜は床で「中島みゆきのオールナイトニッポン」を聞きながら眠りに落ちていた。曲のイメージからかけ離れた彼女の声に、最初は驚いたものだが、ギャップのある、その軽妙な喋りも魅力だった。35年ほど昔の話。彼女は30歳前後。音楽活動的にも、ヒット曲を連発している、まさに旬な時期の彼女の放送を毎週楽しみに聞いていた。

 深夜放送をその終了まで聞くことは困難であるため、録音して翌日以降に聞くことが多い。2時間の放送に対し、テープの片面は最長でも1時間。オートリバース対応のラジカセが出たときは早速それを買い求めた。但し、タイマー録音ができなかったので、外付けのオーディオタイマーを介して、ようやく2時間録音の自動化が達成できた。

 さて、そんなかつての思い出の深夜放送、彼女の毎週の放送は随分以前に終わってしまったものの、実は月イチの放送スタイルで数年前に復活し、今も行われている。月に一度、いずれかの月曜日の未明、午前3時から5時まで放送されている。毎週のこの時間は、放送機具の点検整備のために、番組表にはレギュラー放送の番組はない。その時間を使っている。相変わらず、彼女のトーンは健在で、三十余年の時間差も忘れてしまいそうだ。

 最近は、HDDにタイマー録音して、そこからウォークマンに移して聞くことが多い。しかし、実際にニッポン放送をAMで聞いてみたらノイズがひどかった。ワイドFM対応のミニコンポではクリアに入るので、こちらからラインアウトして、HDD内蔵のメインコンポで録音することにした。ところが、である。昨今のラジオのネット対応状況は素晴らしく、Radikoというアプリを使えば音声はクリアであるし、聴き逃した場合も1週間以内は録音をストリーミングで聞くことができる。(曲や一部権利関係で配信されない部分があったりもするが)

 ついでに言うと、対象地域以外ででも、この有料サービス(基本は無料サービス)を利用すれば、生でも(多少の遅延はあるが)、録音でも聞くことができる。かつて、九州からどうしても関東以外で中継していないラジオ番組を聞きたくて、謎の韓国語だか、中国語だかのラジオ番組の奥の方からノイズ混じりの微弱な音を聞いていた頃を思うと隔世の感。一方で、彼女の声だけは変わっていない。

(秀)