秀コラムを書き始めた当時のことを思い出してみる。そもそもは、飲み会などの席で出てくる懐かし系の話で、自分が知っている話題について忘れないうちに書きとめておこうというのが始まりだった。この時の話し相手は当時の上司や先輩だったりして、自分が知らないような懐かし系の話を聞くことができた。その雰囲気がとても好きだったし、たまたまかつての懐かし系の記憶にはそれなりの自信があった。

 テレビ番組の話になると、自分が見ていたのは再放送だったりするのだろうが、「佐賀は電波が遅れて届いてるんじゃないのか」と軽くからかわれたりしたもんだ。そして、この様な話題や記憶を文章としてなら書けるかも、と思って書き始めた。

 その当時は、Webが今のような状態にまで進化し、普及するとは予想していなかったが、いろいろとできることが増えていく様子をうかがいながら、「自分の記憶をそっくりとWebサイトにできないか?」という妄想を抱くようになった。文章を単に掲出したり、関連する情報にリンクを張るだけではなく、もっとビジュアルかつ多次元な軸を持つサイト。見た目は年表に近いかも知れないが、単に時間順に並んでいるだけではいけない。

 高校のときの友人が言っていた。「前に夏休みの宿題に年表を作ろうと思ったけど、紙幅が足りない。そこで制限のない、障子紙の巻き物に目を付けた」と。今に当てはめれば、Webなら量など気にすことなく、ということだろう。そして、デジタルならリンクを張ることもできる。

 世の中には時間の経過とともに流れて消えてしまう、あるいは意味を持たなくなってしまう情報が多過ぎる。そんな中、私の頭の中に限ったこととは言え、とりあえず消えることなく残っていた記憶がある。それを書き残しておきたいという動機で、秀コラムは始まった。時事ネタや政治批判などもたくさん書いてきたが、そもそもの原点はここだった。

 改めて、いずれデジタルな年表を作りたいと思っている。

(秀)