「趣味は何ですか?」と聞かれると回答に窮してしまう。そんなときは、短歌で下の句に困ったら、「それにつけても金の欲しさよ」と続ければ何にでもあうという先例に倣って、「金儲け」と言うことにしている。いくら無趣味で回答に窮したところで皆さんがお見合いの場で使うのは止めよう。

 しかし、保険屋のアンケートで趣味を書く欄には躊躇なく、「金儲け」と書いている。銭勘定にうるさい奴を装い、相手をあきらめさせる作戦の一つである。

 七夕の日の朝に息子(小1)が私に尋ねた。「おとうさんのねがいごとってなに?」。迷わず、「お金持ちになりたい」と答えておいた。

 その日は学校の懇談会の日で午後に妻が学校に出掛けた。教室には七夕の飾り付けがあったらしい。「おかねもちになりたいです」という息子が書いた短冊を目にして、妻は恥ずかしくなったらしい。しかもその短冊は笹から落ち、廊下に転がってしまっていたらしい。どうやら彼もお金持ちにはなれないみたいだ。