第1147話 ■コーラの新製品

 本日、コカコーラの新製品が世界に先駆け、日本で先行発売された。その名は「コカコーラ C2」。数日前からテレビなどでCMを流し、自販機には「売切」の状態で見本の展示。それに今日は新聞への全面広告とその力の入れようがうかがえる。出勤途中、会社の最寄の駅では小さい缶入りのものを見本として配っていた。

 いつも通勤途中で聞いているFMのラジオ番組でもこの新製品の話をしていた。パーソナリティの一方が「利きコーラ」に挑戦するという趣向だった。出てきたのは3種類、普通のコーラにダイエット・コーク、それにC2。ダイエット・コークはすぐ分かり、「コーラ好き」を自称していながら、普通のコーラとC2の区別を間違ってしまった。

 C2の謳い文句は普通のコーラに比べてカロリー半分ということで、それにこのラジオによれば、それでも味は区別がつかない、ということになる。味は同じでカロリー半分。飲んでみました。ラジオのあいつは味音痴か嘘つきのどっちかだ(多分、番組の構成上、後者)。味の違いははっきり分かるし、甘味がなく、正直言ってまずい。ダイエット・コークもまずいが、C2もまずい。

 「ダイエット」とか「ローカロリー」という理由で、それを選んだ時点で負けたような気がする。カロリー半分でも油断して2倍飲んでしまうかもしれない。けど、それを選んだことで罪悪感が薄れる点が負けなんだ。それを飲むことで痩せると思うことが負け。飲まなければ勝ち。

 こんなまずい新製品は間もなく消えてなくなることだろう。かつて同様に新製品の「バニラ・コーラ」について書いた。日付を確認すると、一年前のことであった。とりあえず私は今まで通り、普通のコーラを飲みつづける。

(秀)