第1161話 ■ストライキと不買

 ストライキとは客を人質とする戦術である。交通機関は利用者に不便を掛けるため、経営側へのインパクトは大きい。一方、他の民間企業でもストライキの間中、客に不便を掛け、競合他社に客を奪われることにも成りかねない。これも経営へのインパクトは少なくなかろう。やるやらないは別として、労働者側がスト権を確立して交渉に望むのとそうでないのとでは、交番のおまわりさんが拳銃を持っているのか、否かといった位の差がある。交番のおまわりさんが実際に拳銃を撃つことはほとんどなかろう。

 さてさて話題のプロ野球のチーム合併&1リーグ化問題。選手会は12球団2リーグ維持のためストライキも辞さぬ覚悟で交渉すべきだろうし、実際にストライキをやってみたらどうかとさえ思う。もちろん、一般大衆の多くは選手サイドにつくことだろう。

 ところでナベツネはどうしてあんなまで不遜で生意気なんだ?。マスコミは民衆の代表のようなフリをしているが、その実、新聞社の株式は公開されていない。それは利害関係などから社の主張や方針への影響を排除しようという意図である。だから会社の中にいては怖いものがなく、それが態度に出ているのはなかろうか。

 プロ野球は誰のものか?。仕組み的にはオーナー会やプロ野球実行委員会の意向で決するのは当然のことだろう。これを普通の会社に当てはめると、会社は株主のもの、決定機関は株主総会ということと同じである。しかし、会社は社会への認知度が高い場合、それだけでは完結せず、常に世間の目に晒される事になる。従業員による労働組合の監視の目もあるだろう。プロ野球はファンの存在が欠かせない。

 できれば我々もプロ野球問題に何らかの意思表示をしたい。客にとって残された最も効果的な手段は不買運動である。対ナベツネなら、読売新聞の購読を止めることが良い。ある程度の痛さがないとあの爺は目が覚めないはずだから。

(秀)