第1233話 ■選挙状況分析・2005

 衆議院選挙の世論調査は意外(?)にも自民党が大好調で、民主党の不調を伝えている。しかも都心部においてこの傾向が強いとあっては、これまた意外。自民党は単独過半数、与党合わせると絶対安定多数。一方、民主党は解散時議席の数を割り込むとの予想だ。ただ、最終的にはアナウンス効果が起きて、ここまでの状況にはならないだろう。マスコミもそれを承知で報道しているだろうし。

 いろいろと私なりにこの世論調査結果の原因を考えてみた。そのもっとも大きなものは「岡田総理ノー」である。政権交代の可能性がリアルになってきて、これで民主党を勝たせれば民主党政権となる。そこで具体的なことを考えると「岡田総理じゃ頼りない」ということになる。もっと言えば、他の閣僚の顔など全然見えてこない。こういった心理が大きく自民党に流れ込んでいるのではなかろうか。民主党は政権の受け皿としての訴求が弱すぎる。少なくとも郵政民営化への支持ではないと私は思っている。

 小泉首相は「これほど公務員を削減できる改革はない」とぶち上げるが、本音は340兆円にも上る郵便貯金を市場に開放することが目的である。ブッシュ大統領との公約であるし、実行を迫られている。このためなら郵政公社を分割し、郵便貯金だけでも民営化させれば間に合うのだが、それでは風当たりが強いから、公務員削減、なんて言ってくる。野党も馬鹿だから、「過疎地では郵便(局)がないと不便」だからと民営化に反対する。本当のことを知らされない国民は不幸だ。

 それにしても保守政権が改革を唱え、革新野党がこれに反対を唱えるおもしろい事態だ。しかも革新野党は現状維持も難しく、社民党に至っては党の存続を掛けての戦いである。ここで一つ気になることが。共産党の志位委員長の二重あご。労働者階級の代表者としては、怠惰な感じの二重あご。「良い生活してるぞ」といった感じの二重あご。気になるのは私だけだろうか?。顔はアキバ系だな。

(秀)