第1255話 ■正月らしさはどこ行った?

 あけましておめでとうございます。秀コラム7回目の新年を迎えた。ゆっくりと休養をとって、仕事始めに合わせてのコラム始めである。今年もご愛読の程、宜しくおねがいします。

 皆さんはこの年末年始をいかに過ごされただろうか?。ますます正月らしさがなくなっていく傾向に歯止めがかからない。紅白歌合戦の視聴率はやや回復したようだが、下げ止まりとでも表現すべきか?。そしてレコード大賞の価値は倖田來未の受賞で完全に地に落ちた。それなのに、紅白での紅組瞬間最高視聴率は倖田來未だったとは。たまたま裏番組、例えばK−1やPRIDEの試合の合間になったとかではないだろうか?。あくまでも想像の範囲でしかないが。

 紅白歌合戦について言えば、何年前からか忘れたがそれまで9時始まりだったものの開始時刻を早め、時間枠を拡大したことが視聴率低迷の原因の一部だと私は思う。長時間高視聴率を維持することは余計に難しいことだ。また、時間が長いと参加者のレベルが下がってしまう。すると視聴者に「参加者がつまんない」という意識が刷り込まれ、視聴率の低下になる。毎年初出場の歌手がいるということはその分、前年の出場者から落選する歌手がいるということである。

 一方、年末年始の番組にお笑いが占める比率が非常に高かった。その中で、オリジナルの持ちネタを披露してすべってしまう芸人達の哀れだったこと。これは私の予想通りだった。このときのお笑い番組はダラダラと長時間になるため、見ている方もだるくなってくる。

 かくし芸を久しぶりに見たがつまんなかった。やっていることも出ている芸能人も往年に比べると格段にスケールが落ちている。自社女子アナに頼っている情けなさ。

 こんな感じでテレビを中心にこの年末年始を見てみると面白みに欠けるものだった。私はそれが正月らしさがなくなったことと無関係だとは思えない。生活や嗜好の多様化がテレビにも正月にも影響を与えていることは間違いないが、これらを一気に戻すのは到底無理なこと。

(秀)