第1325話 ■わが家の駄菓子屋

 わが家の玄関内にちょっとした駄菓子屋を真似たディスプレイを置いてみた。ホームセンターで3段の花の置き台を買って来て、100円ショップでプラスチックのトレイを買って来て、そこにいろいろと駄菓子を3千円分ほど並べてみた。

 そもそもは私が帰宅した際にほのぼのしたい、という考えから実現した。妻も玄関を通るたびに、ほのぼのすると言って笑っている。そして末娘が何よりも喜んでいる。単にお菓子がつまみ食いできるからではなく、そこに自分が楽しめる空間があることと、それを他人に自慢できることによる。

 このために末娘は外から友達を連れてくるようになった。驚いてそれを見ている友達を見ているのが嬉しいようだ。一様に子供たちは驚いて喜んでくれるらしい。おまけにタダでお菓子がもらえるんだから。妻の話によると、ここでお菓子を選んで、玄関先の段差に並んで座って食べているそうだ。

 最初オープンする際、駄菓子は駄菓子屋をハシゴして買い求めた。最初の店でまとめて買っていると周りの子供が怪訝そうな顔をしたので、自粛してハシゴせざるを得なくなった。本当は箱買いしたいところではあるが、そうするとアイテムが限られてしまうので良くない。まずはそれぞれが少しずつでも、アイテム数が多い方が良かろう。ハシゴしたことでアイテム数も増えた。

 私が家に買えるたびに、お菓子は減って隙間が目立つようになるので、週末にはまた買い足さねばならない。これは私の小遣いからの支出だ。けど、子供たちの「ありがとう」や「ごちそうさま」という声が聞こえそうな気がする。わが家の駄菓子屋でお菓子をもらう条件は元気にあいさつできることである。これは末娘が決めたルールだ。

(秀)