第1370話 ■待つことの許容について

 基本的に私は並ぶとか待つことに関して寛容な方だと思う。特に、開場・開演待ちには平気である。最近は毎週日曜日の早朝寄席に開場30分前から一番のりで並んでいる(そもそもそれほど混むものではない)が、むしろこの時間は楽しい。この他にも芝居の当日券のために数時間並んでいても苦にならない。ところが、短時間であっても並んで待つことがとても許せない場合がある。例えばそれはレジである。何か要領が悪くってもたついているのを見ると腹が立つ。また、空気読めない客のせいでそれが助長されてしまうのが許せない。

 以前、マクドナルドで朝メニューを買うためにレジに並んでいたが、今買っている人の次が自分となった時点で、その前の客がカウンターにたどり着いた時点でオーダーを一緒に来ている連中に確認したり、店員にメニューの内容を確認したりしてここで数分をロスした。そしてそのとき、メニューの作り置きの在庫がちょうどはけてしまったのだろう。明らかに指定の10時よりちょっと早かったが、店長らしい人が、「はい、朝メニュー終わります」とスタッフ達に言って、メニューを取替え始めた。ようやく自分の番が回ってきた時点で「朝メニューは?」と聞くと、案の定「終わりました」と0円スマイルで言われた。数分前から並んでいたことを知っていながら、こんな対応である。クレームを言う気も失せてしまった。

 続いての話題もマクドナルド。窓口応対の時間短縮として、オーダーから1分以内に商品を出せなかった場合はフライドポテト(小)の引き換え券をくれるキャンペーンをやっていたが、ずるいことに窓口の数を絞っている。限られた窓口で1分以内でしのいでも、その窓口を絞った分、人の列が集中し、結局は並び始めから考えれば、全体の待ち時間が増えてしまうという、とんでもないキャンペーンになっていた。

 最後はたこ焼き屋。この店はチェーン店で、私も好きで近くにできて喜んでいたが、いつも人が並んでいる。焼きあがりを待つのなら仕方ないが、焼きあがったたこ焼きの舟が次々に並んでいきながらさばけない。焼きあがったたこ焼きの仕上げをして、代金回収から商品の渡しに時間が掛かってしまっている。これは仕上げをする人と商品渡しの工程を分けて、二人でやるのが良いのではないかと思う。実際、このチェーン店は他店でも仕上げと販売を一人でやるのがルールとなっているようだが、私が行くこの店は他店と比べても常に行列ができるほど売れているので、そうすべきだ。けどね。これがもし、わざと行列を作って繁盛しているように見せるテクニックだったとしたら。しかし、並んで手に入れたから有り難味が増すような代物でもない。顧客満足度は明らかに低下している。

 まあ、こんな感じのたこ焼き屋であるが、辛抱して並び、バスの時間を気にしながら、私の直前の人がカウンターにたどり着いた。すると、そいつはたこ焼きを1パック注文すると、代金をクレジットカードで支払った。高々、480円のたこ焼きである。ポイントを貯めたいのかもしれないが、常識的に感覚がおかしくないか?。しかも、出てきた伝票にサインしてやがった。

(秀)