第1441話 ■HD DVDの撤退
ここ数日で最も驚いたニュースは、東芝のHD DVDからの撤退の記事だ。やや、先走って解釈しているが、よく読むと「撤退を検討」というのが正しい。そして、「まだ決まったわけではない」という東芝広報のコメントが、ちょっと空しい。世間の受け止め方は、既に「撤退決定」という解釈である。それにしてもこんなに早く白旗を揚げるとは思っていなかった。
別に私はHD DVDのレコーダーやプレーヤーを持っているわけではなく、別にこれらを好きだったり、買おうと思ってもいなかった。ただ、東芝のDVDレコーダーは好きだった。だから、これで東芝のHD DVDを買うことがなくなったと安堵している。もう少し決着が遅ければ、私も東芝のHD DVDレコーダーを買っていたかもしれない。
既にHD DVDレコーダーを買ってしまった人のデメリットを考える。まず、今後、ハイビジョンの映画コンテンツをディスクメディアから見ることができない。続いて、本来、ブルーレイのブランクディスクよりもHD DVDのそれの方が安いとされてきたが、生産数量の関係で逆転することもありえる。それどころか、ブランクディスクの入手が困難になるかもしれない。そして録り溜めたHD DVDのディスクが次の世代機では再生できなくなる可能性がある。
今使っているHD DVDのデッキが壊れてしまえば、新たに同規格のデッキを買おうことが困難で、ディスクが再生できなくなるということだ。ソニーがβデッキの生産をやめる時に駆け込みでデッキを買った人がいたと聞く。今回、この撤退によりHD DVDのデッキの値段は在庫処分となって安くなるに違いない。チャンスか?。
「寄らば大樹の陰」。規格争いは技術的要素よりも、数の勝負となりがちだ。けど、まだ買い時ではないような気がする。ダビング10の対応待ち。いや、東芝のブルーレイレコーダー待ちかな?。
(秀)
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