第1516話 ■車を買うということ

 最近の週末は落語と自動車屋めぐりにその大半を費やし、残った時間でブログなんかを書いている状況だ。家を買うことは人生にそう何度でもあることではないが、それに次ぐ高額商品である自動車を買うことは比較的何度も体験することになる。

 そもそも自動車屋めぐりは好きで以前からもちょくちょくは出掛けていたが、現在乗っているアルファードがフルモデルチェンジし、旧型アルファードになってしまってからはその回数が増えた。何もそうあせって買い換える必要もないのだが、新型や後継の車の様子が気になるので、発表会で展示車、試乗会で試乗車と続けていくことになる。

 そこに来て、他社からコンパクトなミニバンも新型車として登場してきた。結構力が入っているようで、テレビでも盛んにCMをやっている。ガソリンの高騰が続く折、低燃費な車の魅力も感じる。そこで、その車も発表会、試乗会と、店を変えてまでも出掛け、それぞれで見積りを出してもらう。そんなこんなで先週の土曜日は4件の自動車屋を梯子した。

 家人はこのコンパクトなミニバンをいたく気に入っていて、家族も「次は小さいのでも良い」なんて言う。じゃあ、そうしようかと、私も一度はそういう気になったが、今いち踏ん切りがつかない。車を買う、わくわく感が湧いてこないのだ。私の場合は買うまでのプロセスが楽しい。だからいろいろ値段の駆け引きをしてみたり、営業マンに惚れて買いたいと思っている。営業マンは非常に良いのだが、肝心の車の方が私の琴線を刺激しない。

 このコンパクトミニバンを買う人はどんな人だろうかと想像してみる。大きい車からの乗換えだろうか?、小さい車からの乗換えだろうか?、それとも新規か?。私の場合は、かなり大きな車からの乗換えということになる。確かに大人6人乗ることはできる。しかし、膝の前に前のシートの背が迫ってきていて、長時間乗っていられそうにない。私にとって自動車はくつろげる空間でないといけない。仕事で疲れて駅まで家人に迎えを頼んだときに、ちじこまって乗らなければならない車ではやはりいけない。

 アルファードの後継では2列目シートのスーパーリクライニングシートというものがある。思いっきりリクライニング、足元広々、しかもオットマン付き。これが最高に気持ち良い。これだけでも買い換える価値はありそうな気がするが...。金額は二の次、満足度がまず優先。気持ちではそうだが、現実はなかなか厳しいね。

(秀)