第1528話 ■青春の後悔

 「青春には後悔がつきものだ」とは、かの有名な、う~ん、誰でもない、私の思いつきの言葉だ。7月になり、子供たちの夏休みの予定もそろそろ決まりかけてきた。高3の長女は進路決定の傍らバイトに励み。高1の長男は部活動。小2の末っ子は特別にテーマを決めるにはまだ早いようで、ただのほほんと過ごすことだろう。

 自分が高校生のときの夏休みを振り返ってみる。部活動をしていたわけでもなく、夏休みの補習で学校に行った以外はこれと言ったイベントの記憶がない。今思えば非常にもったいないことだ。キャンプとか旅行とか、行けば良かったなあ。せめて子供たちには目的意識を持って、有意義な時間を過ごして欲しいと願うだけだ。

 「青春は、やっても後悔、やらなくても後悔」。むしろ、うまくいくことの方が少ない。どうせ後悔するならやってみてからの後悔がやらずに後悔するよりもずっと価値がある。だが、その渦中にいるときはそんなことなんか気が付かない。だから「青春してるか?」とたまに聞いてみる。「たぶん」と頼りない返事が返ってきた。

 金はないけど時間はあって、力はないけど若さはある。青春の後悔はそのときも味あうし、時間が経って大人になってから、「もっとああしとけばよかった」と、また後悔する。妙に分かりきったような大人になったが、青春現役世代にはかなわない。

(秀)