第1715話 ■ビデオ番組に嫌悪感

 秋のテレビ番組改変期とあって、ここのところテレビ番組は特別編成、スペシャル番組が多い。そんな中、面白おかしいビデオを流すだけの番組というのがある。危険からの間一髪の脱出や恐怖体験、外国での犯罪やカーチェイスなどなど。基本的に海外もののビデオが多い。

 単に外国の番組で放送されたようなビデオを買ってきて流すだけの安直さが、まず私がこれらを嫌いであることの原因のひとつである。不景気のせいもあろうが、制作費を安くしようという意識が見え見えである。そして、結局はこれらの番組を見たところで、何か有益な情報を得ることができたかというと、それほどの効果があるとは言い難い。

 先日、これ以上に私が嫌悪を感じる理由となる内容が放送されていた。番組の内容が視聴者に、特に若年層に悪影響を与えるのではないかと危惧された。それは、外国での高校生が仲間内でのいたずらの様子をビデオに収めたものだった。ある若者を集中的に攻撃して周りがそれを笑っている。テレビ局はその様子を面白いものとして取り上げたのだろうが、これを冷静に見ていくと、いじめである。しかも彼らは単にいじめるだけでなく、それをわざわざビデオに録画までしている。かなり悪質だと思う。

 もしこれが日本の若者たちが出てきて、録ったものでも放送しただろうか?。これがいじめだと反応したスタッフはいなかったのか?。まさかこのような内容を真似る若者だ現れたりしないか、心配になった。私はこの番組を見ていて急に嫌悪感が湧いてきて、すぐにテレビを切り替えた。

(秀)