第1725話 ■破れジーパンへの抵抗

 食欲の秋である。何が食べたいとか、旬な食べ物など関係なく、腹が空く。夕食後、何か食べたりない。間食に手が伸び、気が付いたら体重が3キロ増えて、ズボンのベルト穴も1つずらさないといけなくなった。中にはウエストがきつくなってしまったズボンも出てきた。

 休みの日にジーパンをはいてみると、これもちょっときつくなっていた。そろそろ傷んできてもいるので、ユニクロに買いに出かけることにした。以前はリーバイスのワンウォッシュと決めて、同じものをずっと買っていたが、今となっては普段着の多くをユニクロで買うことになったので、ジーパンも最近はユニクロで買ってしまう。

 それらしく商品は揃っているのだが、サイズを考えると種類は限られてしまう。本来はブルージーンズの濃いものが欲しいのだが、店に並んでいるのは既にだいぶ色が落ちている。以前の品揃えとだいぶ変わってしまっている感じがする。それでも中から一本を決めて広げてみたが、色が抜けているだけではなく、あちこちにスレがあり、破れもある。最近の流行なのだろうが、これには抵抗がある。

 「最初から傷があるものを売るなんて」、といった感覚だ。私からすれば店に並んでいるような破れたジーパンは捨てるもんだ。例えジーパンでも破れたものをはいているのは恥ずかしいことで、子供の頃には破れた膝の部分にわざわざアップリケを付けてもらってはいていた。

 そんなわけで、その日ユニクロでジーパンを買うことは見送った。店に売っているジーパンに抵抗があるということは、そろそろ年代的にジーパンは卒業した方が良いということかもしれない。

(秀)