第1746話 ■携帯電話依存症懸念

 駅で電車を待っている人を観察すると、時間帯にもよるが、ほぼ半分以上の人が携帯電話を手に握っている。メールをしているのか、サイトを見ているのか、それともゲームをしているのかは分からないが、列を成した多くの人々が嬉々として携帯電話を操作している。

 一方、電車に乗り込んでからも携帯電話を操作している。以前に比べると、本や新聞を読んでいる人の数は明らかに減った。出版不況や活字離れの原因は携帯電話の普及によるものであることは間違いないだろう。方や若者が自動車をを買わなくなった理由の金銭的側面の一部は、携帯電話料金の支払いにより、自動車を買う余裕がないから、という話を聞いたことがある。

 また、定食屋でも片時も携帯電話を離さない人もいる。右手に箸、左手は茶碗ではなく、携帯電話を操作している。食事の時間を惜しむほど忙しいのだろうか?。いや、それだったらさっさと食べ終えて次のことに集中した方が良い。食べながら、何となく携帯電話を手放せないのだ。数人で店に入っていながら、会話をするでもなく、場合によっては会話をしながらも携帯電話をいじっている若者たちを目にすることも多い。

 こんな情景を見る度に「日本は(この先)大丈夫か?」という気持ちになる。携帯電話をいじっている姿は誰であれ、あまり利口そうには見えない。

(秀)