第1942話 ■満18年を過ぎて
娘達はいつもの職場と学校に出掛けて行く。自分は、と言えば、布団を畳み、横のデスクに腰を下ろした状態から出社完了。何も変わらない春が訪れた。娘達は行った先では多少の変化はあるだろうが、自分や家人には全く変化のない日々。ちょっと世間から置いてけぼりを食らった感じすらする。
人は日々90%は前の日と同じような行動パターンを取るらしい。生命維持のためには安全だった前日のことを繰り返すことが確実性が高く、脳がそのように命令を下していると聞く。しかし、その一方で人間は「飽きる」ことを知っている。同じことを繰り返すことは、閉塞感へとつながりがちだ。
気持ちの中で何らかの変化を求めている人は多い。けど脳はそれを拒否しているわけだから、意識的に変化を求める行動をしていかないと思考や行動を変えていくことは難しい。何かを待っているだけで、向こうから何かのきっかけ(チャンス)が自動的にやってくることは、残念ながらほとんどない。努力が報われるかどうかは、まずそれをアウトプットして示す機会を得ないといけない。自ら機会を作り出すことも含めて。
「秀コラム」を書き始めて満18年になった。書き始めたときの動機を思い出してみる。その時の思いはまだ完了していないが、自分がもし雑文なりを書くことをやっていなかったと仮定すると、やはり人生において何らかの変化があったのは間違いない。とりあえずは2000話までを目指して。何も変わらない春に思う。
(秀)
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