第1941話 ■休日の午後2時

 休みの日の2時。14時のことだ。週末の2連休のいずれかと思うとやや面倒なので、日曜日だけが休日だった頃を思い出し、その日曜日の午後2時と仮定する。何となく、その時間から出掛けるのをためらったりする、微妙な時間の境が休日の午後2時ではなかろうか。何か予め決めていて、それを目指して出掛けるのなら問題ないが、そういう予定はなく、「さて、これから何やろう?」という、まさにそんな状況であるとしたら。

 自分の人生の長さを1日の時間に例えると、ちょうどそんな頃合いかと思う。ひょっとしたら、もう午後3時を過ぎているかもしれない。ただ、私は休日の午後2時からでも、ためらわずに出掛けることに決めた。そういう人生を生きたいと思ったから。毎週実際に日曜日の午後でも出掛けているという話ではない。あくまでも意識の問題だ。そして、いずれかのタイミングでは、気分転換も兼ねて、「えぃ!」と、実際に出掛けてみる。

 土曜日を楽しんで、日曜日は翌日に備えて、ゆっくりと休養したいと思う人は多いと思う。けどそれって、勤め人の発想なんだなあ、と思う。自分もかつてはそうだった。しかし、日曜日は休養というよりも単にグズグズと時間を浪費してしまい、夕方にそのことを後悔し始め、ちょうどテレビではサザエさんが始まる。「サザエさん症候群」ってこんな感じが背景にあるのではないかと思っている。

 以前の自分は、随分世の中を悟ったような、あまり積極的でない時期があった。けど、本来の自分は小学生の頃の自分がそれに最も近かったと思い出してきて、ならばそう生きようと思い、ちょっと生き方を変えてみた。小学校の同窓会(同期会)をやってみようと思って実行し、中学校のそれも同様に自分が幹事としてやってみた。

 同期生の数人は既に他界してしまっていた。もっと早くやるべきだったと思ってはみても、こればかりはどうにもできない。せめては、これからの人生の楽しい(であろう)ことをいろいろと考え、仲間と楽しみたいと思っている。さて、「もう2時」と思うか、それも、「まだ2時」と思うか?。考え方一つでちょっと楽しくなったりする。

(秀)