第627話 ■翌日に食べたいもの
最近、月曜日にはカツ丼を食べたくなる。「進ぬ! 電波少年」のあるコーナーで連日毎食、カツ丼が支給される様を見てそう思う。何も私だけでなく、同番組を見た同僚も同じことを言っていた。よって、こんな人は他にも多いはず。早速、会社の近くでカツ丼が食べられる店を探してみたが、あいにくそこのはカツ重で、ちょっと雰囲気が出ない。テレビで見る限り、うらやましくも見える彼らであるが、さすがの連食は苦しいようだ。しかも何の運動もせず、閉じ込められて読書漬けとあっては。三日経って、4人のうち一人が逃亡した。
そして翌日火曜日にはケーキが食べたくなる。いや、既に月曜日の夜中の10時を前に、画面に映し出される見事なそのケーキの姿を目にして、コンビ二に駆け出しそうになる。フジテレビ月9のドラマ「アンティーク」を見ながらのことだ。このドラマは今までの月9のパターンと大きく違う。恋愛ものでなく、謎を秘めた男性3人(後に4人)が西洋骨董洋菓子店を舞台に繰り広げる、月9としては異色のドラマである。また、そこに現れる客も謎にみちていたりする。すべての謎がやがて明らかになって、伏線が少しずつ繋がっていくことだろう。このドラマの最大のヤマ場は時期からいって、やはりクリスマスケーキがポイントになると私は予想している。
このドラマを見ながら、喉がゴクリと鳴る。パティシェと呼ばれる洋菓子職人が繰り出すケーキは毎回魅力的だ。コンビニや駅前のケーキ屋で売っているものとは格段の差なのだろうが、せめてもは翌日と言わず、テレビを見ながら、その感覚を楽しめる様に、今日の帰りにケーキ屋をのぞいてみることにしよう。
(秀)
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