第634話 ■土産物のセンス ~海外編
- 2001.11.14
- コラム
夏休みやゴールデンウィーク明けになると、会社で様々な土産物が披露され、海外旅行組からは、相変わらずマカダミアチョコが登場する。きっとその他大勢の人向けに何箱も買って来たことだろう。会社で1個口にするぐらいなら良いが、隣の家の奥さんからいきなり一箱もらってもちょっと困ってしまう。
買って来る方も何が良いか迷うんだろうな?。土産物の基本は自分がもらっても、まあうれしいものでなくてはならない。少なくとも貰って困るものは論外だ。いつもマカダミアチョコで済ませている人、「そんなにマカダミアチョコが好きか?」。チョコレートが珍しい時代じゃないぞー。けどとりあえず1個もらって口の中に放り込む。やっぱり1個で十分。マーライオンのチョコレートも同様。
食べられるものはとりあえず消えてしまうが、食べられないものはそのまま残るから困ったりする。エジプト帰りの人が配っている土産はパピルスのレプリカである。紙の一種だからと言って、その人宛の電話伝言メモとして使うわけにもいくまい。おまけに仰々しい絵が書かれている。その絵たるやピラミッドの中の壁画のそれのようだ。私のにはツタンカーメン風の男の顔が描かれている。隣の人のは獣のマスクを被った人間が椅子に座った、横からの構図の絵である。
頼むから「たれぱんだ」とか「こげぱん」とか、和むやつにしてくれ!。呪いが恐いので捨てるわけにもいかない。かと言って、さすがにこれは部屋のタペストリーの横に貼るわけにもいかず、納戸のタンスの上にそっと載せたまま。我が家の鬼門を守っている。
(秀)
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