(秀)

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第938話 ■トリビアの泉

 笑いとは微妙なものである。ときとして、くだらないものが面白かったり、馬鹿馬鹿しさがまた笑えたりする。そして何が面白いかは各自のセンスに大きく依存している。テレビの深夜番組というのはゴールデンタイムのように万人に受けるものではなく、それこそ […]

第937話 ■だめんず

 「だめんずうぉーかー」という漫画が「週刊 SPA!」に連載されている。このタイトルが「メンズウォーカー」の語呂から来ているのは安易に想像できるが、意味においては全く逆である。「だめんず」とはダメ男たちと言うことだ。ところがこの漫画の主人公 […]

第936話 ■うるう曜日(3)

<前話からのつづき>  例の閣議の翌日だから、金曜日ということになる。官邸をはじめ、マスコミなどに同じような内容のメールが次々に舞い込んだ。「バカげたことを言うんじゃない!。何が『うるう曜日』だ。コンピュータはどうなるんだ??!」。そのメー […]

第935話 ■うるう曜日(2)

<前話からのつづき>  「しかし、総理。そのような宗教的な理由では公民党などの反発もあるんではないですかね?」。全員の視線が公民党に籍を置く厚生労働大臣に注がれた。しかし、彼が苦悶し、口を開く前に、他の参加者の声が割り込んだ。「そんなことを […]

第934話 ■うるう曜日(1)

 定例の閣議は毎週木曜日の午前中に首相官邸で行われている。国会会期中であるため、一刻も早くこのような儀礼的な会議は終わらせて、国会対策のための準備に取り掛かりたいと誰もが思っていただろうが、この日の閣議は議論百出で予定の時刻が過ぎても会議が […]

第933話 ■値引き交渉

<前話からのつづき>  値段交渉の駆け引きというのは、気分的に楽なことだ。とりあえず、私にとっては。交渉のポイントは値段のみ、多少枠を広げるとして、オマケの交渉ぐらいであるため、相手と長い付き合いになることを気にするようなことも一切捨てる。 […]

第932話 ■「月刊 自家用車」

<前話からのつづき>  翌日は日曜日。車の下取り査定は月内のみ有効で、月が改まると査定はまたやり直しとなり、もちろんのこと、その額は下がる。敵の決算を控えた3月で勝負をするのが最も効果的であることは確かであるが、あと2ヶ月待って、その査定の […]

第931話 ■宇多田ヒカルと衝動買い

 この前の週末、宇多田ヒカルに誘われて、トヨタの某ディーラーショールームに足を運んだ。もちろん、彼女に電話なりで、「一緒に行こう!」などと誘われたわけではない。彼女の新曲「COLORS」を使った新型車「WISH」のCMを見て、実際にその車を […]

第930話 ■近未来事件簿・デノミ情報漏洩

 最初の変化はまず株価に現れた。印刷関連、それに紙・パルプ関連の会社の株に急に買い注文が殺到し、軒並み高騰を見せた。それは特定の会社に集中するわけでなく、その業界、くまなく買われた。勘の良い証券マンたちはそこに何やら大きな変化を予測したが、 […]

第929話 ■近未来事件簿・自動販売機経済論

 江戸幕府が元禄期に貨幣の改鋳を行い、金の含有量を下げることで、その上がりを幕府の手中にした話は有名だが、それは貨幣が金を含んでいたから意味のある話で、紙切れをいくら刷り直そうともそこからいくらかの上がりが政府の借金を補填するものではありえ […]

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