第1879話 ■氏と姓と内閣改造

 中学校の歴史の時間に習ったことを少々復習。時代はヤマト政権(王権)以降。そうそう、かつて「大和朝廷」と習った当時の政権を今では「ヤマト政権(王権)」と学校では教えているらしい。朝廷ではなく、政権(王権)。漢字がカタカナになっている。とりあえず、今回はそこがポイントではないので、この説明はいずれかの機会に。

 その当時、強力な豪族が血縁等による「氏」という一族集団を組織し、その氏に対して、政権は職務を分担し、「姓」という地位と役割を現す称号を与えた。これがいわゆる、「氏姓制度」というものであるが、あまり覚えている人は少ないと思う。何故なら、あまり詳しく学校では教えてくれないからだ。私の想像では、その氏姓制度を支える経済的基盤として、日本にも奴隷制があったことに触れなければならないからではと思っている。

 有力な豪族として、蘇我氏と物部氏が出てくる。姓として、それぞれに「大臣(おおおみ)」「大連(おおむらじ)」が与えられた。当時の中央政治の最高職位だと言われている。やがて、大化の改新以降、最大勢力だった蘇我氏を廃してからは、氏姓制度は機能しなくなった。余談だが。「大化の改新」がなかったという学説も最近は登場している。

 さて、安倍内閣の内閣改造。当選回数も相当あり、今度こそと当人も支持者も待ちわびている人も多いだろう。署名に書き添える「花押」をこっそりと練習したりしているのかな?。花押は自らデザインするものではなく、デザインを考案するプロのデザイナー(?)がいると聞く。

 昔は大臣(おおおみ)、今は大臣(だいじん)。都度都度、話題や目玉となる人事というのがあるが、その一方で毎回出てくる「担当大臣」というのがどうも胡散臭い。「一億総活躍担当」、「女性活躍担当」、「再チャレンジ担当」、「拉致問題担当」、「国土強靱化担当」、「少子化対策・男女共同参画担当」って、何だよ?!。会社で言う、プロジェクトみたいなもんだと思うが、言葉ばかりで、何ら成果を示せていないと思うのは私だけではないはず。

 週刊誌はまた、新たなスキャンダル探しを始めるに違いない。

(秀)