第2008話 ■黒・黒・赤・青

 文章を書き出すときは、やおらキーボードを直接叩き出すことが多い。一方、いろいろと構想を練るような場合は、まず紙に手書きすることが多い。会議や打合せの記録も基本手書きで取る。

 スムーズに書き進むには、ペンの具合が相当影響する。同じ様な感じのペンをデスクの上や鞄の中に仕込んでいるが、鞄やスーツを替えたタイミングで外出先でペンがないことに気付く。しょうがないので近くのコンビニなどで買い求めるが、そのためペンの種類がまちまちで増えていく。

 私が好んで使うペンは多色ボールペンで、ジェルインクのものが良い。一時期、消せるボールペンを何本も使っていたが、思いの外かすれることが多く、不快になる。しょうがないので、それらを集めて、輪ゴムで留めて仕舞い込んだ。捨てるにはやや惜しい。

 多色ボールペンは最大4色。シャープペンが付いているものもあるが、この部分はあまり使わない。もちろん黒のインクが真っ先になくなって、グリーンなんてほとんど使わない。黒インクがなくなるたびにペンごと捨てるわけにいかず、替え芯を買い求める。ペンがまちまちなので替え芯も異なる。替え芯を買ってまでは使う価値がないと思えば、そのペンは放置され、別の色のインクが残っていてもやがて破棄される。

 外出先でインクが切れてしまうと困ってしまう。やむなく別の色のインクを使って書くが気乗りしない。いっそのこと、グリーンなどなく、黒インクが2本の方が有り難いと思っていたら、実際にそんなペンがあった。黒黒赤青である。しかも黒はペン先の細さが違い、スケジュール帳に書き込むようにと細仕様になっている。

 実際に細字用をどれ程使うか、細い分インクの消費量も少ないんだろうと思ったり、使わないなら潔く芯を入れ替えて通常の黒2本にしてしまえば良いだろう。ペン自体はストレスなくなかなかの書き心地。気に入ったので替え芯を鞄に入れて出掛ける今日この頃。

(秀)