内閣改造、などと騒いでいる最中、北朝鮮が弾道ミサイル発を発射し、1発が日本海に落下した。新たな防衛大臣は女性で大丈夫か?、と思えた瞬間。私個人が、女性の防衛大臣に不安を覚えているだけではない。女性の防衛大臣に不安を覚える人が多いのではないか、というやや間接的なアプローチからの不安である。

 シビリアンコントロール(文民統制)の点から、自衛隊の最高責任者である内閣総理大臣は「文民」であることが日本国憲法に定められている。国務大臣も同様。この思想に対しては私も異論はない。しかし、当該大臣がいざというときに自衛隊を仕切れる能力があるというのが前提。法的手続きだけではなく、現場を掌握できるかということだ。

 法的手続きにおけるお飾りだとしたら?。会社を例にすると、華やかな経歴を持った取締役がやってきた。しかも担当は「危機管理室」。この分野での実務経験は全く無し。ただし、社長の肝いり。この新取締役が女性だという設定が付加されれば、何だかこの設定だけでドラマが書けそうだ。ドラマはうまく難題を解決し、予定調和で終わるだろうが、現実はそうもいかない。もちろん、ドラマではないので、そんな悠長なことは言っていられない。

 こんな場合、実際の現場での反応はどんなもんだろうか?。自衛官の士気への影響などはないのだろうか?。実際は組織のピラミッドにより掌握されているだろうから、何も変わらないとすると、それはまさに大臣がお飾りにしか過ぎない証拠となる。ミサイルが飛んできたところで、防衛大臣は適切な判断による指示が適時出せるだろうか?。所詮、自衛隊の上層部から出される意見の通りに、追認するのが関の山だとすると、これはシビリアンコントロールではなく、「シビリアンをコントロール」だ。

 内閣改造のタイミングで、しかも女性防衛大臣という報道を北朝鮮が知らないわけがない。そこを狙ってミサイルを発射しているという見方は穿ち過ぎだとは思えない。ミサイルが届くとか届かないとかではなく、影響度を推し量って、このタイミングでボタンを押したに違いない。私のように不安を覚えた人が多く出たとしたら、彼らの読みは当たり、その効果があったということになる。女性活躍という基調は良いが、総論賛成、各論反対の一例。

(秀)