第1066話 ■ラブテスター?

 何やかんやと、いろいろと意見はある(第1051話「薀蓄とトリビア」参照)ものの、「トリビアの泉」は毎回ビデオに録ってまで見ている。「今日はトリビアの日」と思っていつもの時刻にテレビを点けてみたら、今日は特番だった。そう言えば、先週のはまだ見ていなかった。HDDレコーダーから探して再生する。

 その中に「任天堂は昔、愛を測る機械を発売していた」というトリビアが紹介され、番組はCMに突入した。その途端に私の記憶が目覚めた。「ラブラブテスターだ!」と。CM明け、テレビで紹介されたのは「ラブテスター」であった。ビデオに出てきた任天堂の人は「昭和44年から発売して1年程で発売中止になった」と語る。

 私の記憶にあったのは確か、「ラブラブテスター」という商品名だったはず。近所の本屋でこの「ラブラブテスター」を見かけていた。本屋の奥の方でパチンコなどの小さなゲームを売っていて、「ラブラブテスター」もそこに並んでいた。値段は500円。興味津々で店番をしていたお姉さんに聞いてみると、男女がそれぞれ電極の一方ずつ持って、空いた方の手をお互いが握り合うという使用法を教えてくれた。

 ちょっと時間的に話が合わない。任天堂のラブテスターは私は3、4才ということになる。しかし、本屋でラブラブテスターを見たのは少なくともラブ=愛、恋という意味がわかっていた小学校低学年の頃だったと思う。非常に近いが、そもそも商品名が違っている。もうちょっと年が長じていたら面白がって買っていたかもしれないが、低学年の私にはラブだとかあまり関心がまだなかった。

 どうやらトリビアに出てきた任天堂のラブテスターと私が本屋で目撃していたラブラブテスターとは別商品だったようだ。いずれも動作原理はお互いが手をしっかり握っているかとか、発汗とかによる総合的な導通(電気を通すこと)を測定することになっている。

 ついでにもう一つのこれにまつわる記憶は「エレキット」という、電気屋で販売されていた、ラジオなどの電気工作キットシリーズに同様の原理で愛を測定するものがあった。そのとき私は小学校の高学年だったと思う。多少、愛やら恋やらに関心は出てきたが、半田ゴテはまだ使えなかったので、これまた買わなかった。今見つけたら迷わず買うだろう。何に使うかはそれから考えるにしてもね。

(秀)