第1129話 ■ゼッケン

 新年度を迎え、1年生は2年生に、2年生は3年生へと基本的には進級する。新しい教科書を手に心改まる時期でもある。そして、保護者としてはいろいろと作業もある。新しい教科書やノートに名前を書いてやる。最近の小学校の教科書は高学年になっても薄い。授業時間の減少、学力の低下を具体的に目の当たりにしている気がする。それに「家庭調査票」の記入。地図を書いたりと結構手間が掛かる。

 さて、名前が書かれているものは何も新しいものばかりではない。もちろん、これを機に新しいものに買い換えるものもあろうが、そのまま使うものも多い。例えば、上履きに体操服。ランドセルは壊れでもしない限り、ずっと使う。そこで学年とクラスの書き換えの必要が出てくる。

 「1」が微妙に線が太くなって、「2」に。「2」から「3」への書き換えは結構不格好になる。願わくば、元の数字が薄くなっていると助かる。漢数字の場合は線を書き足して、「一」→「二」→「三」。上履きぐらいならまだ良い。一番困るのは体操服のゼッケンである。ゼッケン自体を付け替えれば問題ないが、必ずしもそうでないケースが相当ある。ゼッケンの学年の部分だけにさらに数字を書いた当て布をしてしのぐパターンもあれば、前述のように、マジックで数字を強引に書き換えたパターンもある。

 最近は運動会の様子をビデオに撮ることが多い。各家庭でビデオを残せるほど豊かな国でありながら、そこに映った子どものゼッケンが書き直しや当て布というのは何ともアンバランスではないか。「たかが、学校での体操服」ということで安易に判断せず、ぜひそこまで配慮して判断してあげて欲しい。

(秀)