第1164話 ■対策

 我が家にはDVDレコーダーが2台あって、そのうちの1台は最近買って、そのことはコラムにも書いた。今日の話題はもう一方の、1年ちょっと前に買ったDVDレコーダーの方である。実はこのマシン、ここのところ調子が悪く修理に出していた。DVDドライブで書き込みをしていたらエラーを頻発し、さらにひどいと自動的に自分で電源をシャットし、リセットしてしまうという症状である。

 もうちょっと早くこの症状で出ていればメーカー保証の期間中であったが、決まってこのような事態は1年を経過した直後にやってくる。かと言って、そのまま放置しているわけにもいかず、有償覚悟で修理に出した。ドライブごと交換にでもなれば、いったい幾ら掛かるのだろうか?。修理料金の見積もりを出してもらって、それから修理するかどうかを決めることにした。

 見積もりの連絡が遅いなあ、と思いながら修理に出して6日目。「無償で修理が終わっております。取りに来てください」と電気屋から電話があった。無償と聞いて、家人は大喜びである。私も嬉しいには嬉しいのだが、ちょっと深読みをしてしまった。そもそもこの商品は不良品で、その後改良がなされたのではないかと。だから無償なんだ。ソフトウェアで言えばバグに対する無償でのバージョンアップである。

 このような改良や修正を「対策」と呼ぶ。「対策パーツ」なんて言い方をする。車のスライドドアが振動で音鳴りすることがあり、それも対策パーツで直してもらった。もちろん無償で。メーカー保証期間に関わらず、不具合については疑ってみるのが良いようだ。特にあたらしもの好きの人は初期ロットの不良品を掴む可能性が高い。私もその一人だ。

(秀)