第1202話 ■ハードディスクレコーダーの展望

 現時点でハードディスクレコーダー(ハードディスク付きDVDレコーダーも含む)の最大の弱点はその機械のハードディスクに録画したコンテンツはその機械でしか見られないということだ。今や家庭にあるテレビは1台ということはなかろう。別の部屋のテレビで見たいときもあろう。確かにDVDに記録して別の部屋で見ることは可能となろうが、やっぱり面倒くさい。

 ネットワークメディアプレーヤーという装置がある。LANでつながったパソコンをコンテンツサーバーとして、そのビデオファイルをテレビで見ることができる箱だ。これにDVDプレーヤーが付いた製品などが現在市販されている。非公式ではあるが、私が持っているDVD付きハードディスクレコーダーがパソコン同様にコンテンツサーバーとして機能し、別の部屋に設置したネットワークメディアプレーヤーからこのハードディスクレコーダーで録画したコンテンツを見ることができる。これはなかなか便利でとても重宝している。長男の部屋に仕掛けていて、彼もよくこの環境を利用してコンテンツを見ている。こんな小学生はおそらく日本には一人だろう。

 さてここで近未来の(DVDレコーダー付き)ハードディスクレコーダーについて考えてみよう。ポイントは、ある機械でハードディスクに録画したコンテンツを別の機械でいかにして見るかだ。そこでネットワークメディアプレーヤーの機能である。このサーバーとクライアントの機能を一緒にレコーダーに入れるのだ。LANでつながったレコーダーがそれぞれサーバーになったりクライアントになったりしながら、相手側のレコーダーのコンテンツを再生する。コンテンツを探す際も自機のハードディスクとDVDとに並んでネットーワークという項目が増えて、対象のレコーダーのハードディスクの中も指定できる。

 この場合のレコーダーの組み合わせは同一メーカー内のみにとどまらず、他社機との相互接続が可能であって欲しい。私が思いつくくらいのことだから、家電メーカーもきっと同じこと(あるいはもっとすごいこと)を考えていて、近いうちに実現すると思う。

(秀)