第1246話 ■広島女児殺害事件にふれて
- 2005.11.30
- コラム
広島の女児殺害死体遺棄事件の犯人(容疑者)が逮捕された。小学一年生の女児が殺され、段ボール箱に詰められて発見された事件である。とりあえずこれで世間の関心事からはふるい落とされることになろう。昨年の奈良での女児殺害事件のときもそう、それ以外の事件でも、押しなべてこの手の事件は犯人が逮捕されたところで犠牲者が戻ってくるわけでなく、溜飲は下がらないままで後味が悪い。
急転直下の逮捕劇の裏で、やはり不審者の洗い出しが行われて、この犯人もマークされたたことだろう。「怪しい外国人が声を掛けてきた」などといった情報が犯人逮捕への手掛かりにもなっている。予兆があったというわけだ。この手の話は他の事件でもよく聞く。ただ、どのレベルのものを重大事件への予兆として警戒すべきか難しい。幼い子を持つ親として、そしてPTAの仕事に関与した者として、「どうすれば子供たちを守れるものか」と悩ましい。
量刑の観点から見た場合、人一人を殺したところで死刑になる例は少ない。一方、三人以上を殺した場合はほぼ死刑というのが相場のようだ。しかし、被害者が年少で無抵抗な場合はこのような相場には縛られず、一人の殺害においても極刑を選択すべきだと思う。それが果たして抑止力になり得るのかどうかは分からないが、いずれ出てくる無期懲役刑では収まりがつかない。死刑制度廃止などとんでもない話だ。
(秀)
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