第1333話 ■投票に行こう!

 安倍総理は幹事長や官房長官の場合は非常に好感度が高かったが、総理になってからまったくダメである。最近は参議院選挙の自民党のCMをテレビで見るたびに私は嫌気がさしてチャンネルを変えてしまう。

 参議院選挙での与党の敗北は明らかなようだが、安倍総理は大敗しようと退陣しないとの憶測が飛び交っている。今の自民党では党内から突き上げるポスト安倍の有力な候補者がいないのもそのせいだ。それともう一つタイミングの問題がある。先の総裁選挙で勝利して総裁・総理になったが、その在任中に年金問題が噴き出した。政治とカネの問題も。要は誰が総理であってもこの状況下では選挙に負けていただろうと、かつての総裁候補者は「自分でなくて良かった」と思っているとしたら、おいそれと安倍降しができないのではなかろうか。

 「参議院選挙は政権選択選挙ではない」と自民党は争点をかわす。これにより安倍総理の責任、退陣論をうやむやにしている。しかし、今回与党が負けるとしたら、それはとりもなおさず、安倍政権に対するNOの意思表示に間違いない。この保身、すり替えが私には非常に見苦しく見える。

 関心は既に選挙後の政局に移っている。安倍総理は辞めるのか、どうか。ここで彼が固執してしまうと、ますます支持率は下がり、早々に控えているであろう解散総選挙にも悪影響を及ぼす可能性が高い。いずれにせよ、政権への批判票は政権選択の場に引き継がれていくことだろう。かつてこれほど面白い参議院選挙はなかった。みんなも必ず投票に行こう。

(秀)