第1342話 ■夏の記憶

 私の感覚としては毎年この8月31日で夏は終わることになっている。それにしても今年の夏は暑かった。今年から登場した「猛暑日」の連発と熱帯夜の連続だった。エアコンがありがたいこと。

 ところでこんなに夏が暑くなったのはいつ頃からだろうか?。子供の頃はクーラーなんかなかった。記憶をたどると我が家がクーラーを付いたのは昭和50年のことだった。それ以前は扇風機しかなかった。けど、寝苦しい夜となると、近所で大きな氷を買ってきて、扇風機の前にこれを置いて涼しい風を受け寝ていた。

 小さいとき、着る物はいつも白いランニングシャツだった。周りもみんな大体同じような格好をしている。それにカキ氷やアイスクリームを暑い中で食べるのがおきまりだった。日射病など恐れずに、毎日毎日外で遊んだ。真っ黒に日に焼けて、けどランニングシャツの跡はくっきり残る。そして夕方になると銭湯に向かった。

 明けて9月になったからといって、何かが急激に変わるものではないが、気分的には2学期の開始とともに秋を感じた。今ではこれを秋専用のビールのCMで感じるようになってしまった。夏の終わりはちょっと物悲しい。

(秀)