第1455話 ■カラー

 男子学生の制服の話。今ではブレザーの学校も相当増えたが、以前は男子の制服というと詰襟の学生服ばっかりだった。これにボタンや襟章が異なるくらいの差。この詰襟制服、襟の部分、カラーが以前と異なるようになっている。

 カラーとは詰襟の襟口の上部から覗いている、白いプラスチックの部分だ。襟の部分の主に皮脂汚れを拭き取れば良いようにプラスチックになっている。これは襟の部分の突起5ヶ所によって、服本体とつながっている。不良とまではいかなくとも、あまり真面目でない生徒はこのカラーを最初から外していたりした。

 問題はこのカラーが割れてしまうのだ。私の場合は常に1本は買い置きを家に置いていて、すぐに取り替えるようにしていた。これを割れたまま放っておくと、その割れ目に皮膚が挟まってしまって痛い。中には割れても平気にそのままにしていたり、セロテープで補修している人もいたが、それはみっともない。真面目でない生徒は「割れました」という言い訳で、カラーを付けないでいた。

 こんな感じで結構プラスチックのカラーは面倒なところがあった。しかし、それ以外に代替がないのだから、そんなもんだと特に何の意識もなかったが、最近はソフトカラーなるものが登場している。その名の通り、柔らかいカラーがこれが詰襟部に内側からくっ付いている。取り外しができないので、洗濯はそのまま。割れる心配もなく、不真面目な生徒が外す心配もない。

 個人的には以前のようにプラスチックのカラーの方が身が引き締まるようで嬉しいが、不便な所に改良の余地があるという話。新たな学生服の需要の時期、記憶を振り返るとともに、ちょっと気にしてみては?。

(秀)