第1454話 ■ポケットカメラ

 スパイは見たことないが、スパイが持っているとされるスパイカメラなるものは、写真などでその姿を見たことがある。あるものはペンの形をしているが、実際のペンに比べると異様に太く、ペンには見えず怪しい。その他、おもちゃ屋で売っていた、トイカメラも小さいがだけの理由でスパイカメラという名前でスパイらしい人物のイラストが載っていた。きっと実際に役に立つような代物ではなかろう。

 まあ、スパイとは言わずにも、探偵なんかは特殊なカメラを使っているような気がする。ライターに仕込んだものもあった。けど最近はこんなカメラで写真を撮るようなことはせずに、非常に小さなレンズを使用したカメラで動画として記録しているのではなかろうか?。しかも映像データをワイヤレスで飛ばしていたりして。

 小さいカメラは本体もそうだが、レンズの設計において犠牲を強いられる。よって一般的にコンパクトカメラよりも一眼レフなどのカメラの方が良い画像を記録することができる。けど子どもの頃、カメラが欲しかった頃はそんなことは関係ない。小さい方が安いし、使いやすそうで、それをねだったりする。要はカメラが欲しくて、細かなことは分からず、コンパクトで安いやつがねだりやすいのだ。

 かつてポケットカメラというカテゴリーのカメラがあった。普通の35ミリのフィルムに比べるとフィルムの面積は約4分の1。しかもそのフィルムはカートリッジに入っていて、詰め替えも非常に簡単ときた。おまけにその名の通り、ポケットに入るほどのコンパクトさが売りだ。小学校の遠足などにカメラを持ってくる子の多くはポケットカメラだった。

 コカコーラの「ハッピーカンカンプレゼント」という名の懸賞ではコカコーラの缶を模したポケットカメラも登場した。構造が簡素であるため、いろいろなデザインも作りやすかったはず。しかし、フィルムサイズが小さいために写真をあまり引き伸ばすことができない。さらに、オートフォーカスの技術などで35ミリフィルムのコンパクトカメラが使いやすくなった影響もあってか、ポケットカメラの市場は縮小化し、やがて市場から消えてしまった。

(秀)