第1503話 ■レク種目

 先週の土曜日は我が末娘の運動会だった。ちなみに彼女は小学2年生である。昨年までは秋の運動会だったが、今年から春の開催に変わった。その理由を校長先生が挨拶の中で語っていたが、これまでのように秋に開催するとなると、2学期が始まった早々に練習を開始しなくてはならないが、ここ数年の酷暑のため、児童への負担が大きいということで、数年前から検討し、準備してきたそうだ。

 最近は児童数が少ないので、プログラムの種目の数はこれまでともほとんど変わらないのだろうけど、競争で走る人数が少ない分、早く進行する。また、お遊戯も少人数では見栄えが良くないので、2学年合同での演技となるって、この分の時間が半分となる。要はお昼を過ぎたら、終了までが非常に早い。

 さて、プログラムを眺めてみる。以前もコラムに書いたが、先生が考えたであろう、駄洒落の種目名がいくつも並んでいる。いずれもセンスが悪い。そしてその種目名の種別の列を見ると「レク種目」とある。レク種目??。レク種目って何だよ?。センスの悪い種目名から推測するに、それは従来、障害物競争、あるいは障害走と呼んでいた種目であることが想像できた。

 確かこの表記は今年に始まったわけではなく、以前からもあった。しかし何故こんな分かりにくい種別を設けるのか。レクはレクリレーションの略である。だから、正しくはレクリレーション種目ということだろう。けど、意味が分からない。要は言葉狩りだ。「障害」という言葉をタブーとし、言い改めるためにレク種目という言葉に置き換えたと推測される。

 教育の現場ではこのようなことがしばしば見られる。様々な人がいるから、「肌色」も使ってはいけない。しかし、陸上競技には正式な名前として障害走が残っている。意識することが逆に差別を生むことにもなりかねない。今回の言葉狩りによる言い換えはちょっとやりすぎではないかと思ったりもする。

(秀)