第1629話 ■20世紀少年 第2章

 前作の公開から5ヶ月。待ちに待った第2章公開とともに、映画館に向かった。前作で”ともだち”らの世界征服に対抗すべく立ち上がったケンヂらは、20世紀最後の日である2000年12月31日に殺人ウイルスをばら撒こうとする巨大ロボットに戦いを挑み、最後にロボットもろともケンヂが爆発するところで前作は終わった。そして、それから15年後のシーンから第2章は始まる。

 あの大晦日の事件は多くの犠牲者を生み、「血のおおみそか」として歴史になっている。ただ事実と違い、事件を起こしたのはテロリストのケンヂらで、”ともだち”がそれを制し、世界の平和を守ったことになっている。全く逆だ。そして、”ともだち”の友民党が政治を支配し、権力を握った世の中になっている。そんな中、「よげんの書」の続きとも言える「しんよげんの書」が現れ、かつて「よげんの書」に記載されていたことが実際に起きたように、「しんよげんの書」に書かれていることが実際に起きていく。

 「2015ねん しんじゅくのきょうかいできゅうせいしゅはせいぎのためにたちあがるがあんさつされてしまうだろう」。テレビCMで流れている、豊川悦司演じるオッチョが”ともだち”にライフルを向けるシーンのところだ。この映画一番の見せ場である。救世主が誰なのか、そしてその結果がどうなるかは、伏せておこう。相変わらず、”ともだち”の正体はまだ分からない。ただ、前半のそれと、後半のそれとでは声が違っていた(ような気がする)。

 今回は話がいろいろと飛んで、シーンの数も多い。多分に最終章への伏線となっているのだろう。メインストーリーに関係ないと思われるシーンや登場人物が登場してくるが、本当に意味がないのかどうかは、まだ分からない。今回私が気になったのはテレビだ。2015年だから、アナログ波の放送は終わり、多くは薄型テレビになっているのだろうが、映画に出てくるテレビはことごとく、ブラウン管のテレビだった。わざとか?。

 さて、最終章は8月29日公開とあって、早速予定表に書き込んだ。今度は7ヶ月間ヤキモキと待つことになる。原作と違う結末だとアナウンスされているようだが、果たしてどうなることだか。

(秀)