第1794話 ■新年に思う2011

 新年明けましておめでとうございます。
 今年も「秀コラム」をどうぞ宜しくお願いします。

 さて、新しい年の始まり。皆さんは着物姿の女性をこの正月に見ましたか?。初詣や寄席にでも行かない限り、そうそう見ることがないのではないか。そしていざ仕事が始まってしまうと、「おめでとうございます」なんてのは口先だけで、正月らしさは吹き飛んでしまった。テレビもなんかつまんなかった。そんな年明け。

 それにしても年を追うごとに時間が経つのを早く感じる。今のところ、去年がその最高記録で、きっとこのままだと今年はその記録を更新することだろう。かつて人生50年などと言われていた頃ならば、私の人生はもう終焉に近いが、幸いなことに今はそれがざっと30年間延びてしまっている。龍馬伝を見ながら、「自分はこの年になっても、まだ何も成し遂げていない」とため息をつく。もっとも、龍馬と自分を比べる、出発点からおかしいのであるが。

 例えばまだ40年もあると思うと、「今日がダメでも明日があるさ」という気持ちに流されてしまう。リラックスする上では良い考え方かもしれないが、今日できなかったことは翌日にもできないことが多い。そしてそんなことが何度も繰り返され、けど時間だけは規則正しく過ぎて行ってしまう。

 いざ年を取っても毎日や毎年がこんな感じで過ぎていくのだろうか?。いやそうではないような気がする。あれもやろう、これもやろうと思えば思うほど、時間が足らず、その結果、時間が経つのを早く感じるようになるのではないかと思う。年を取って、いろいろとやりたいと思う気持ちが萎えてしまえば、時間が経つのを逆にゆっくりと感じるのではなかろうか。

 そして、やりたいことを確実にこなしていくならば、時間の流れを早いとは思わないのではなかろうか?。龍馬のあの短かった人生。きっともっと生きたかっただろうが、彼は時の流れを早いと感じたろうか?。ただ、その答えは分からない。きっと多くの人は日々何となく流されて生きているのではなかろうか?。具体的にどうしようと言うわけではないが、私は、日々何となく流されて生きていく事だけはやめようと思っている。

 この1年を早く感じるかどうかは自分次第。もちろん、萎えてしまってはいけない。年の始めにそう思い、自戒を込めてのコラム初め。

(秀)