第201話 ■セクシービーム

 モーニング娘。の新曲の話である。この曲を初めて聴いた(見た)のはテレビ「ASAYAN」でのことで、思わず笑うしかなかった。前曲の「LOVEマシーン」同様、つんくの作詞作曲でダンス☆マンの編曲である。全体的にアラビアン基調の曲ではあるが、途中で阿波踊りの掛け声が出てきたりする。そして、なんと言ってもジンギスカン(グループ名)の「ジンギスカン(曲名)」のメロディとそっくりだと思った。番組ではプロモーションビデオを見せる前にそのメイキングが紹介されたが、矢口真里が右の乳首の位置から手を前方に伸ばす仕草を振り付けされていた。妙なその振りの意味が分かったのはビデオを見てからのことだった。彼女は曲の途中、「セクシービ~~ム!」との掛け声(歌詞)とともに、何の臆面もなく例の振り付けをやっていた。照れるとかえって良くない。その意味では○(マル)であろう。プロモーションビデオでは視覚効果として彼女の右胸からは黄色い輪が拡大していく。

 正しい曲名は「恋のダンスサイト」である。「恋のダンスサイト」という歌詞は出て来るが、各コーラスの終わりは同じメロディで「恋の重低音」となる。そのときは別に何とも思わなかったが、それからしばらくして、歌詞の中身と「重低音」がどう関係するのか気になりだしてしまった。そして、ようやく、この疑問はある日、彼女たちが音楽番組に出演しているのを見て解決した。この番組では歌詞をテロップで表示していた。疑問に思っていた人、そんなことなど気にしていなかった人、一緒にあの曲を思い出してみよう。

 彼女たちがイントロや曲の途中に空手の型の様な仕草をするが、そのときの掛け声を初めて聞いたときからずっと、「ウッハ、ウッハ」と思っていた。しかし、画面の歌詞では「ウーハ、ウーハ」と表示されていた。そう分かってしまうと「ウーハ、ウーハ」と聞こえなくもないが、その歌詞を見てもやはり、「ウッハ、ウッハ」と聞こえてしまう。しかし、この歌詞で疑問は解決した。「重低音」だから「ウーハ」、「ウーハ」だから「重低音」なのである。ウーハとは重低音を出力するスピーカーのことだ。この謎解きはいかがなもんだろうか?。あまり役には立たないだろうけど。しかし、何故「セクシービーム」という歌詞が必要なのかは分かっていない。