第223話 ■吊り革
- 2000.03.16
- コラム
緑色なのに、黒板だったり、鉛筆やペンを入れているのに筆箱だったり、もちろん、下駄箱に下駄なんか入っていない。みんな昔は黒だったり、筆を使っていて、下駄を履いていたから、まあこれでも良しとしよう。吊り革も今でこそプラスチックやビニールの様なもので出来ているが、かつては革で出来ていたらしい。「明治村」で走っている路面電車ではそのあたりまで復刻されている。使用しない時は網棚の方に跳ね上がるようになっているのがうれしい。神田の「交通博物館」には昔の電車などが部分的にカットされた形で保存されているが、見るものがたくさんあり過ぎて、革製の吊り革の有無まではちょっと記憶にない。今度良く見ておくことにしよう。
さて、皆さん良くご存知のあの吊り革。両手で2個掴んだりはしていないだろうね。ところで吊り革の形には2つのタイプがある。丸と三角(正確には五角であるが)である。ここまでは誰しも気がつくだろうが、その向きについて思い出して欲しい。丸い吊り革は窓と平行の向きで吊り下がっている。一方、三角吊り革は窓と垂直な向きで吊り下がっている。もちろん、三角吊り革の方が、後発である。人間工学的に優れ、疲れにくいとの話を耳にしたが、真偽の程は分からない。だったら、優れているはずの三角型に統一されても良さそうなものだが。三角型が窓と垂直に吊り下がっているのも、人間工学に基づくものか。あなたは右手派、それとも左手派?。もちろん、両手で2個は反則。
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