第371話 ■レインボーマン
今回は30代以上、しかも半ば過ぎでないと面白くないネタで失礼する。ウルトラマンと仮面ライダーによってもたらされたヒーローものが人気を博すと、70年代には様々なヒーローものが誕生した。時は72、3年頃、多くのマイナーヒーローが誕生しては消えて行った。タイトルを聞くと、なるほどそんな番組もあったなあ、と思い出すが、いざ、その設定やストーリーを思い出そうとすると、他のヒーローと混乱して来てしまう。それほど様々なヒーロー入り乱れ、乱立した時期であった。
レインボーマンもそんなマイナーなヒーローの一つに過ぎなかったが、今も多くの人の記憶に留まっているのは、かえ歌のお陰である。地域毎にいろいろとバリエーションがあるようだが、当時の少年達はほぼ例外なく、かえ歌を耳にしたことだろう。「インドの山奥、出っ歯の・・・」というのが多いようだが、私の地元バージョンに出っ歯は出て来ない。それとレインボーマンのかえ歌はメロディがめちゃくちゃで、「インドの山奥」より後はオリジナルのメロディとは全く別物になっている。しかし、何故これほど幾多のバージョンのかえ歌を輩出するほどに至ったかは私にも分からない。
さて、どのくらいの人がレインボーマンの設定やストーリーを覚えているだろうか?。7つの化身に変身するのは周知の通り。ところが、ヤマトタケシが変身前に唱えるおまじないは「あのくたらさんみゃくさんぼだい」と言っていて、漢字で書くとこうなる→「阿褥多羅三藐三菩提」、ということは最近知った(子供の頃は何と言っているのか良く聞き取れなかった)。
そして何と言っても、極めつけは敵集団の名前。その名も「死ね死ね団」。番組のエンディング曲は彼らが歌う、「死ね死ね団のテーマ」だった。あまりにもストレートで過激なその曲はその後放送禁止歌になっている。再放送がないのはこの「死ね死ね団」のせいかもしれない。それでもかえ歌は今でも頭の中でリフレインする。「インドの山奥・・・」。どのくらい山奥なのだろうか?。この謎もずっと引きずったままである。
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