第388話 ■給食の時間

 人の食に関する嗜好は12歳頃までに決定されるらしい。そのせいか、いくらうまいと聞かされて連れていかれた荻窪のラーメンでも、醤油味の東京ラーメンでは納得いかない。おまけにこのような店は近所の中華屋のそれより高かったりする。たまに田舎に帰りたくなるのは親に会いたいためでも、友人に用があるわけでもなく、食べたい物が食べたいだけで、それに盆と正月が重なって来る具合である。

 私がマクドナルドのハンバーガーを初めて食べたのは15歳の時であったが、どうにか嗜好の刷り込みには間に合ったようだ。毎日でも食べられそうな気がする。何日続くかは疑問だが。ここで改めて12歳という部分に注目すると、このあたりを境に人の味覚は鈍感になり始めるらしい。昔食べれなかった物が大人になって食べられる様になったのは、このことによる影響が大きいようだ。そして再度12歳という部分に注目すると、小学校の学校給食の影響力というのがことの他大きいことになる。

 子供達が学校からもらって来る、給食の献立表を見ると、ずいぶん贅沢な内容が書かれているし、その一方であまりにも妙な献立の組み合わせに驚かされる。しかし、この妙な組み合わせは昔もあったような気がする。今は米飯とパンの比率が半々になっている。やはり今も人気メニューはカレーライスやスパゲティー、フルーツポンチのようだが、今もう一度食べられるなら、それ以上にくじらの立田揚げが食べたい。かつては牛肉などの代替品で蛋白質の供給源として給食に出て来ていたが、捕鯨禁止以来、いや、小学校卒業以来、食べていない。こればっかりは田舎に帰ってもどうにもならない。

 とある情報によると、浅草に学校給食のメニューを食べさせてくれる、その名も「給食当番」という店があるようだ。また同じく原宿(原宿竹下通りの「原宿アベニュー」)でも「給食当番」なる店で、揚げパンやミルメークを売っているらしい。この話の続きはその店を探し出して訪問した後にでも。