第458話 ■不信任決議案否決を受けて

 大方の予想通り、内閣不信任決議案は与党の反対多数によって否決された。数の上では多数を支配する与党が勝つのは明らかで、この結末は誰の目にも予想できたにも関わらず、いざその通りの結末が訪れるとはやり残念である。国民の九割以上が支持しない政権が国会では信任されるわけで、これでは彼らが本当に国民の代表であるかは疑わしい。不信任案は否決だけど、森総理の信任ではないと説明する与党の幹部達には腹が立ってくる。

 今回は朝一の議案提出で午後一の本会議での採択となった。しかしこれでは多くの国民がその様子を目にすることができない。インターネットやニュースで「否決」の事実やその投票結果を知ることはできるが、会議の様子を知るとまた考えが変わるものである。私は自宅にて、衆議院のサイトの審議中継のライブラリからRealPlayerによりその様子を見た。わずかマッチ箱ほどのまるでモザイクの様な画面であるが、音声は明瞭。鳩山氏の提案理由説明だけでも二〇分近くあった。しかし、テレビのニュースではこれがわずか数十秒にしかならない。採決も含め、本会議は約一時間五〇分に及んでいる。

 例え茶番劇であっても、その様子は広く国民に知らせる必要がある。与党側の反対討論(尾身自民党幹事長代理)がいかに詭弁か、国民の代表であるべき各議員達がどういう行動をとって取っているかを監視すべきである。その意味では本案採決の本会議は皆が家に帰り着いた、ゴールデンタイムやプライムタイムに行い、それを生中継するべきである。議案提出は夕方にして欲しかった。例え裏番組が「HERO」であっても、私はそちらに注目しただろう。加藤君は相変わらず腰抜けだった。

(秀)