第695話 ■ソルトレークへの思い

 いつの間にか始まった感じで、事前の盛り上がりには欠けた感は否めないものの、実際に蓋を開けてみると里谷多英選手の銅メダルで注目度は急上昇した。そして、今朝(日本時間13日)には男子スピードスケート500メートルの2日目、清水選手の連続金メダルも見られるかもしれないとあって、オリンピック熱は最高潮に達したようだ。

 実を言うとソルトレークシティがどこにあるのか、最近まで知らなかった。NHKの週刊こどもニュースニュースで、それがユタ州で、そばにあるグレートソルトレークがとってもでかいことを知った。こういう視点の報道も新鮮で面白い。冬のオリンピックとなると、地味になりがちだが、それでも子供の頃にはいろいろと遊びのネタにしたりした。

 まず、セーター(の場合が多かった)の首のところから、首を引っ込め、ちょうど怪獣「ジャミラ」のような格好で、スタートのポーズを取る。続いてキメ台詞。「クロイワ!」。がに股でスタート。その後、足を交互に動かしている感じで、実際にはその場で片方の足を軸にもう片方の足で円弧を描く動作を交互に繰り返す。

 そしてもう一つの遊びは、ジャンプ。まずコースに飛び出し、うさぎ跳びのようにしゃがんで手は後ろ。その後、立ち上がり、前傾姿勢。前に倒れそうになりながら耐える。そしてこのときズボンの横の部分を風がなびいているように、バタバタと手で動かすことを忘れてはならない。最後は両手を大きく広げ、片方の足を前に踏み出し、着地のポーズ。両手でバランスを取るような振りもする。

 今もこんな遊びをやる子供たちはいるのだろうか?。「クロイワ!」は「シミズ!」に変わり、ジャンプの際の足の格好もV字に変わったのだろうか(かつては足を揃えてた)?。掃除の時間に箒を握って、カーリングごっこをやってたりするのだろうか?。そんなことを思いながら、オリンピックの夜は更けていく。「がんばれ!」。

(秀)