第900話 ■エピソード900

 今日で当コラムは900話目を迎えた。素人のコラムとしてはまずまずの所ではなかろうか?。最初はこんなに続くとは思ってもいなかったが、こうして今日も書いているし、明日も書いていることだろう。ここまで来たからには1000話までは続けることにしよう。しかもこのペースを守って。但し、その後は知らない。まだ何も決めていない。

 とりあえず当初の気持ちに立ち返って、懐かしい話を私が忘れてしまう前に書き留めておきたい、という点を考えると、まだまだ書き残していることが随分残っているようだ。「まだ書き足りないのか?」と聞かれたら、「うん。だって、そうだもん」と答える。初めてテレビゲーム(モノクロだった)を買ったときの話、たっちゃんの自転車を借りたまま、彼の妹とそれを放置して帰った話、本を買ってもらえなくてハンガーストライキをした話、その他にも生まれ育った家の周辺を思い浮かべるだけで、いろいろな思い出が浮かんでくる。学校を思い浮かべれば、またそれ相当の思い出話が浮かんでくるだろう。ただし、これが他人にとって面白い話なのかどうかは別だが。

 昨今、世は復活ブームだ。漫画もCDもテレビも、メディアを中心に80年代あたりをなぞっている。きっと団塊の世代の人々に続いて、その後の世代から私達の世代ぐらいまでの人がメディアを仕掛ける側の中心になってきたからだろう。復活は嬉しいが、単なる復活でオリジナリティがないものには困ってしまう。ただ懐かしいだけではいけない。そこにはやはり原体験が必要だと思う。知識として知っていることをなぞっても意味がない。

 欲しくても当時買えなかったもの。それが復活ブームで何かと入手しやすくなったが、実際にはその品物だけでなく、その思い出も探し出し、その思いまでも買っている。ちょっとほろ苦かったり、こっ恥ずかしいものもあるだろう。別に思い出に埋もれて生きていくべき歳ではないが、忘れてしまってからでは遅いから、せっせとその思いを日々文字に託している。

 と言いつつ、懐かしい話に留まらず、いろいろ書いていくのは変わらないと思う。少なくともあと100話はお付き合いいただきたい。

(秀)