第983話 ■ザ・グレート・サスケ

 予想通り、あまり面白くもない統一地方選挙第一弾だった。結果がほとんど見えているだけに投票率はますます低下し、ほぼその通り、結果は多くの人が予想した通りとなった。だからといって、「棄権は良くない」、という立場に変わりはないが、政治が(特に地方政治が)面白くない事実は明らかである。身近な選挙と言いながら、その周辺にいる人のみが恩恵を受け、それ以外の者は関係ない、という感じにしてしまっている側にも問題はあろう。

 長野県議選挙の結果はどうだったろう?。新聞の解説を見る限り、田中知事支援派議員はわずか2名の増加で、声高に知事不信任を唱えていた候補者もほとんどが議席を守る結果となった。今頃になって、こんなことを繰り返してもしょうがない話ではあるが、田中知事にとってはあのときに議会を解散させてダブル選挙でもやっておいた方が投票率も高く、自分に有利な議会構成になっていただろうに。

 唯一今回面白い話題は、岩手県議に当選したザ・グレート・サスケであろう。当選直後早速、マスク姿で議員活動をすると発表したそうだ。それに対し、知事はマスクを取っての議員活動を、と注文。「有権者が表情を読み取れるようにすべき」という理由なのだそうだが、単にこれは嫌がらせにしか聞こえない。マスクをしているからサスケであって、いくら議場で正論を吐こうとも、素顔のサスケに議員としての姿を期待している有権者はおそらくいないだろう。

 素顔(本人がそう言う)のデーモン小暮も同様。あの顔が素顔であろうと、メイク姿であろうとどうでも良い。あれがデーモン小暮である。マスクを外したらサスケは(ザ・グレート・)サスケではない。現在彼は33歳。過激なアクションプロレスがそろそろしんどくなる頃かもしれない。とりあえず4年間は県議とプロレスラーを両立させ、4年後にはレスラー引退も視野に入れ、知事選に立候補するというのはどうだろうか。いじわるな現知事と直接対決でもして仕返しをしてやれ。もちろん、当選してもマスクを取ってはいけない。

(秀)