第986話 ■公務員諸氏へ

 当事者の方々には耳の痛い話を少々。長女が小学生になるかならないかの頃だったと思うが、わが家人がこの娘を「できることなら公務員と結婚させたい」と言った。その次の瞬間から早速私と口論である。まずその理由を聞く。「安定しているから」。それは紛れもない事実であろう。別にそんなことは本人が決めるべき話であって、公務員と見合いをさせようと言うわけではなかろう。

 まあ、中には立派な公務員の方もいるだろう。しかし世間的には「お役所仕事」等という言葉は極めてネガティブなものだ。個々としての公務員それぞれはどうであれ、公務員全体として見た場合の多くの国民の反応は芳しくない。

 それを最も端的に表現したものが税金だと思う。国民の多くは好んで税金を払っているわけではない。せっかく自分たちが納めた税金が無駄な使われ方をしていると思っているし、そんな無駄な使い方をしたり、これといった働きをしない公務員の給料になっていることへの不満でもあろう。嫌な店ならそこで買い物をしなければ良い。その店にお金を落とさなければ良い。しかし、税金はそんなことお構いなしに持っていかれる。特に私のようなサラリーマンは源泉徴収の上、必要経費も認めてもらえない。

 営業マンはお客様が喜んでお金を払ってくれるようになって一人前だと思う。喜んで税金を払いたくなるような公務員がいるかどうかは分からないが、「公僕」という立場を忘れず、国民や地域住民のために働いていただきたい。公務員なんて名前じゃなくて、いっそ「公僕員」という名称の方が、謙虚で良いと私は思うのだが。

(秀)