第1160話 ■お笑いブーム考
昨今お笑いブームである。とりわけ、猿年にはお笑いブームが来るらしい。確かに24年前、MANZAIブームがあった。一方、12年前はどうだったか覚えていない。まあ、そんな俗説の真偽はさておき、お笑いブームである。
今回のブームを大枠でくくると、その面白さは意外性である。かつてのMANZAIブームのときは漫才師達が連日テレビに出続け、同じネタを何度も何度も繰り返しやっていた。当然オチも全て知っているから、次第に面白味は希薄になっていくが、オチが分かった上で彼らの技巧が楽しめたし、当然のオチに安心感をおぼえたものだ。
しかし、最近は技巧で納得するような芸人がいない。だから面白さは話の意外性に重きが置かれ、一度ネタばれしてしまうと2度も見て笑うということにはなかなかなれない。
このことが私流にある結論を導き出す。それは「青木さやかはつまらない」ということだ。青木さやかはどう見てもかつても山田邦子の焼き直しである。もっと詳しく言うと、意地の悪い山田邦子だ。話の展開に意外性がない。それにもっとも解せないのは、他人との会話部分をいちいち復唱し、相手の台詞を自分が言ってしまうところである。小さい子どもか老人相手の場合を除き、実際にいちいち復唱して会話している奴などいない。それはそのまま芸の未熟さである。イッセー尾形はそんなことはしない。ついでに同類の「友近」は輪をかけてつまらない。
玉石混交。意外性に賭け、技巧が不十分は芸人が多い。ところで、「笑いの金メダル」に出ている「くりーむしちゅー」。出演者の中でこいつらが一番面白くないと思うのは私だけではなかろう。どういう意味でのキャスティングなのだろうか。
(秀)
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