第1256話 ■暖房器具今昔
暖冬の予想のはずが、一転して厳しい寒さが続いている。子供たちが寝るときに寒かろうと電気あんかを買ってやることにしたが、探してみると意外と見つからない。やっと見つけたは良いが、種類が少なかったり、思ったよりも高かったりした。それでも何とか買い求めることができて一段落である。湯たんぽは湯を沸かさねばならない。それに引き換え電源に差し込むだけでじんわり暖かくなってくるのは便利だ。息子はたいそう気に入って、寝るとき以外にもちゃぶ台と組み合わせて簡易こたつとして利用している。
電気あんかが登場するずっと以前、私が子供の頃には豆炭のあんかというものがあった。ガスコンロで豆炭を焼き、それをあんかにいれる。電気あんかに比べると格段に面倒くさい。
一方、日中寒いときにはカイロの登場となるが、今のような使い捨てカイロが登場したのは確か今から30年ほど前のことになる。そしてそれ以前はベンジンを使用した白金カイロである。ほんのり暖かい。それをストッキングに入れて腰に巻きつけたりして使用していた。
部屋の暖房機は今では概ねファンヒーターやハロゲンヒーターだろうか。これに対し、かつての部屋の暖房機は放射型のストーブだった。やかんを載せておけばお湯が沸くし、加湿器などいらない。経済的だ。おまけに餅も焼ける。これで随分昔は餅を食ったものだ。もっと遡ると火鉢というのもあった。
一番変わらずに存在し続けるのは、こたつだろう。我が家では私が生まれる前から電気ごたつはあったらしい。
(秀)
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