第1283話 ■デジタル放送の弊害

 ここ1ヶ月、自宅の引越しがあり、慌しい日々が続いていた。やはり新しい家は快適であるが、ひとつ大きく困ったことが起きている。電波障害だ。地上波アナログの電波が非常に悪く、見られたものではない。テレビとレコーダーの一組は新たに最近買ったもので地上波デジタルに対応しているから良かったものの、2台のテレビと4台のレコーダーがそのままでは機能しなくなってしまった。周りの他の家と比べると明らかにアンテナ位置が低く、貧弱に見える。最初から設置されていたアンテナであったため、販売会社にクレームを入れ、現在対応の回答待ち状態。

 確かに地デジは綺麗だ。特に画面がでかいとそうだし、一度地デジを見てしまうとアナログには戻れなくなってしまう。ところが、デジタル放送には困ったところもある。それは録画した際にDVDへのコピーができないということと、DLNAでのコンテンツのサーブができないということである。

 まず、コピーできないという点についてだが、録画した状態によってはコピーではなく、ムーブ(移動)が可能となる。この録画した状態というのはハイビジョンモードではなく、一般放送のレベルということだ。それでも従来のアナログに比べると綺麗だが、やはりハイビジョンよりは画質は落ちる。また、ムーブができてもそのDVDはフォーマットが一般的なDVDビデオのものとは違うため、DVDの再生専用機では再生できない。カーナビのDVDプレーヤーでも同様。これはかなり不便だ。

 それとDLNAについてだが、これはネットワーク経由でパソコンやレコーダー、コンポなどの動画や音声を共有(再生)する仕組みで、レコーダーで録画したコンテンツをネットワーク経由で別の部屋のテレビで見ることができたりする。我が家では以前この仕組みを利用してきたが、デジタル放送で録画したコンテンツ(ハイビジョンかどうかは関わらず)をネットワーク経由で再生することが著作権保護の観点からできなくなってしまった。DLNAでデジタル放送がサーブできるレコーダーも市販されていてそれを買おうかと本気で迷っていたりする。

 以上のような状況でデジタル放送のコンテンツは現状扱いにくいものになっている。世の大多数のユーザがデジタル放送の録画に移行し、この不便さに敏感に反応するようになった際にはメーカーや業界は対応を迫られることだろう。今はちょうど中途半端な時期である。困ったもんだ。

(秀)